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周産期管理システム 利用者の声独立行政法人 国立病院機構 長良医療センター 様

2013.10.18

  • お客様プロフィール
    国立病院機構長良医療センター
    所在地:〒502-8558岐阜県岐阜市長良1300-7
    設立:2005年3月
    (国立病院機構長良病院と岐阜病院が統合して誕生)
    施設概要:医療法承認病床数468床
    一般病床236床(NICU9床、GCU16床、ICU2床)
    重症心身障害児(者)、筋ジストロフィー等180床
    結核52床
  • 産科部門の特徴
    婦人科診療は一切行わず、母体胎児専門医による、ハイリスク症例に特化した診療が特徴。特に、最新の診断装置を駆使した胎児の機能的・形態的診断とその治療が基本となっています。また、入院患者さんの主治医を決めず、全員が毎日のカンファレンスにより全ての愚者さんの状態を把握し、誰が当直であっても同じ対応ができる“全員主治医”体制を取っているのも大きな特徴です。
  • 導入事例

お客様インタビュー

私たちが「トーイツ」と共に作っているのは、大きな可能性を秘めた“使える電子カルテ”。

  • Q)先生は岐阜大学時代に電子カルテ導入に関わったご経験があるそうですが、その際の印象を含めて、「TPMS」導入に至るまでの経緯をお聞かせください。

    A)そもそも電子カルテというものは、通常の診療カルテをコンピュータに合わせて作るものではなく、診療カルテの在り方にコンピュータが合わせるのが本来の姿だと思います。でも、所謂パッケージの電子カルテはそうなってはいない。産科診療に通常使わない文言や現在の診療内容にそぐわない入り方などが非常に多くある。だから、電子カルテを入れたことによって前よりも手間が増えたと多くの人が話します。実際問題、私が導入に関わった大学時代もそうでした。超音波画像をDICOMで取り込むという話だったのですが、DICOMの口が外来内に1個しかなく、自分が超音波を撮ったときも、その口がつながっていなかったため、診療後に写真をスキャナーで取り込む作業に1、2時間かかった。しかも、写真は歪んだものが入っており、それに対するコメントも遡って入れることができず、いちいちその場で入れなくてはいけない。とても使い勝手が悪い印象を持ちました。


  • 周産期診療部長 川鰭 市郎 先生

    周産期診療部長
    川鰭 市郎 先生
また、例えば超音波のレポ一トというのは、内科であればその日の物は1枚で完結しますが、
産科診療の場合は週数を追って変化していくもので1枚完結ではない。それを1回1回の健診で見ているだけでは、前後のつながりがつかめず発育曲線を追うことはできません。これは本来の妊婦健診の在り方ではないし、そういう電子カルテでは使えないという思いだけが強く残りました。もう10年以上前の話ですが、産科診療がパッケージの電子カルテから弾き飛ばされている状態は今も何ら変わりがありません。そうした現状を突破するために、「基幹の部分をなるべくスリムにして、各部門を充実させるというアプローチにした方がいいのではないか」と病院に提案し、去年(2012年)からトーイツさんに部門システムをお願いしているわけです。トーイツさんはもともと我々にとって一番の必須アイテム「分娩監視装置」を開発してきたメーカーなので、周産期産科診療というものを良く知っている。そういう皆さんに作ってもらえるという安心感・信頼感は大きな基盤です。そのトーイツさんの「TPMS」に、ドクターはもちろん看護部門からの様々な要望も盛り込みながら、トーイツさんを介して「自分たちの日常診療に見合った形のカルテの構築」を進めている最中です。
Q)周産期医療の現場にとって、“使える電子カルテ”とはどのようなものでしょう。

A)電子カルテが本当に役立つためにはどうしたら良いのかと考えた場合、我々にとって一番大きな柱になるのは、胎児心拍モニタリングと超音波画像をどう取り込むかということです。産科における超音波画像というのは、一回検査した際に出てくる写真の枚数がものすごく多くて、色々な胎児の大きさの計測記録や血流計測が一気に入ってくる。特にハイリスクの赤ちゃんになればなるほど、時にはそれがデイリーに繰り返されます。そのレポートみたいなものを一枚ずつめくりながら探しているという作業ではとても追いつきません。だから我々が計測したデータの入力というものが、そのままデータソーティングシステムに入るようになるとか、後で継時的にずっと出てくるとか、そういうことを目指したわけです。これはまだ日本はもとより海外でも行われていない試みだと思いますが、その原型をトーイツさんがパナソニックとタッグを組んで作ってくれています。
確かに、周産期医療の中でハイリスク症例に特化した我々の産科診療は特殊かもしれませんが、産科の電子カルテを考えた場合、我々の所で使い勝手が良いものは、どこでも使い勝手が良いはずです。一番複雑なことをやっているわけですから。
  • Q)「TPMS」を導入したことによって、今後どのような変化が生まれ、どのような効果が期待できるとお考えでしょう。

    A)まず、一旦入力した情報が例えばその日のカルテの記事、サマリー、紹介医への返信など様々なことに全部反映できるような形になっていくと、普通に日常の記録を書いているだけで、患者さんが退院する時にほとんどサマリーが出来上がっているような状態が生まれるはず。二重入力という煩雑さを徹底的に回避できます。そうなれば明らかに紙カルテに手書きで記入するより楽ですし、別のコンピュータで一から入力するよりはるかに効率的です。
    また、電子カルテを日常診療で使っていることによって、超音波、赤ちゃんの状況といったものが、そのままデータベースとして蓄積・整理されていきます。これができてくると、例えば周辺のクリニックで同様の電子カルテを使ってもらえれば、それをイントラネットでつなぐことでデジタルデータベースができる。そのことによって、患者さんが病院を移る際など、いちいち紹介状を書かなくても送受信で検査データや所見を早く容易に見られるようになるでしょう。それが何年先になるのか分かりませんが、この“産科部門における地域のデジタルデータベース作り”が実現できれば、医師不足が懸念されている周産期医療の現場に高い効率性と余裕が生まれ、その結果として医療の質の向上につながる可能性は十分にあると思いますし、もちろん、我々もそれを目指しています。さらに大きなスケールで言えば、電子カルテを介して同じ言葉が通じ合うようになることで、こうしたデータの共有が全国あるいは万国共通で容易に行える可能性も生まれてくるはず。今の所、海外でも超音波データや心拍モニタリングをどのように一括管理するかということが必ずしも統一されたフォーマットで出来ているわけではありません。だから日本からそういうアイデアを発信すれば、ジャパニーズスタンダードがグローバルスタンダードになる可能性もなくはない。既に海外の大手エレクトロニクスメーカーから見学依頼があるくらい、その要素を我々の電子カルテが秘めているのは聞違いないと思っています。

  • 産科医長 高橋 雄一郎先生

    産科医長
    高橋 雄一郎先生

    私たちが作っているのは単なる電子カルテではなく、普段の日常診療のデータを蓄積し、それを取り出して解析できるような“質の高い電子カルテ”です。現段階でも既に紙カルテより楽に早く色々なことが書き込める
    ような、そんなサインが出ており、非常に大きな可能性を感じています。